ハノーヴァー・マヌーヴァー
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マンハッタン・トランスファーのAn Acapella Christmas-今年聴いたベストボーカリーズ

2016/12/24 60号

豪華な歌声のマンハッタン・トランスファー

支:ええと、今日はマヌーヴァさんの今年「聴いた」ベスト曲、アルバムの発表をお願いします。

マ:そうですな。それはさておき、今日はクリスマスイヴであって、クリスマスではないとご存知ですかな。

ハ:え!?クリスマスの夜がクリスマスイヴでしょ?

マ:・・・

支:(まさかハノーヴァさんは天然だったか)。

マ:まあ、それはさておき、今年はボーカリーズというのに目覚めたわけですな。

ハ:ボーカリーズってどういうもの?

マ:歌声で楽器が弾くようなカウンターメロディーとかストリングスや打楽器のパートをやってしまうとでも言えばいいのか・・・

ハ:ああ、YouTubeで有名なヒカキンさんの人間ジュークボックスみたいな。

マ:まあ、あれとは違って、楽器の音を真似して出すわけではなくて、あくまでウーとかアーとかコーラスの声として、そういう楽器のやるパートをやるのがボーカリーズといいましょうか。まあ、アカペラといえばアカペラなんでしょうが。

支:それで、今年聴いた一番のボーカリーズというのは・・・

マ:まあ、今日はクリスマスイヴですからな、マンハッタン・トランスファーのAn Acapella Christmasでしょうか。2005年のアルバムですが、今年気に入ったということで。

ボーカリーズもラップもジャズから始まった

支:マンハッタントランスファーと言えば曲芸みたいなボーカリーズで元々インストゥルメンタルだったジャズの曲に歌詞をつけて歌ったりするわけだけど、このクリスマスアルバムも中々凝っていてゴージャスだね。

ハ:ほんと、曲芸と言えば曲芸みたい。だけど楽器を真似しているわけじゃないから、コーラスのどんな小さいパートにも歌心があるような。

マ:そうそう、彼らはそういうところが面白いんですよ、ただウーとかアーとか言っているわけじゃない。日本でアカペラと言われているものが、ソウルのグループのようなコーラスに終始するのに対して、ボーカリーズは一人ひとりが担当のパートを受け持って演奏しているという感じなんですな。

ハ:だんだん違いが分かってきた。こういうのって誰が始めたの。

支:まあ、60年代にスコット・ギル・ヘロンというジャズシンガーがやっているのが有名になって、彼の場合、ラップの元祖のように思われていて、彼のような人をプロト・ラップと言うようだね。

マ:ただこういうのに取り組む人は多くないですな。一番有名なのは「ドントウォーリー、ビーハッピー」で有名なボビー・マクファーリンですかな。大体ものすごい練習をしないと、こういう録音ってできないと思うんですな。

ハ:確かにすごいがんばらないと。あと息が合わないと。

支:でも確かリーダーのティム・ハウザーは2014年に亡くなっていたような・・・。

マ:そこなんです。ボーカリーズがただ仲良しががんばっているだけでなく、これはちゃんとした技巧で、メンバーが代わっても存続できるものなんです。永続性、そう永遠に続くべきもののはずなんです。

支:うーんなるほど、今マンハッタントランスファーは新譜は出てないけど、活動は続けてるみたいだし新しいメンバーもいるみたいだし。

ハ:じゃあ、サンタさんに彼らの新譜が完成してちゃんとリリースされますように!ってお祈りするのでどう?

マ:お、それはいいですな。そうすればボーカリーズがきちんとしたジャズの技術だということが証明される。では皆でお祈りをお願いいたします。

支:じゃあ、次回はハノーヴァさんということで。