ハノーヴァー・マヌーヴァー
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100号達成記念特集 ミュージシャンズ・ミュージシャン(Musician's Musician)を聴け! 101号

2016/2/09 101号

ミュージシャンに多大な影響を与え敬愛されるミュージシャンズ・ミュージシャン

支配人:「ハノーヴァー・マヌーヴァー支配人今日のお勧め」記事が100号を達成したことを記念して、本日は総力特集「ミュージシャンズ・ミュージシャン(Musician's Musician)を聴け!」をお届けします。

ハノーヴァ:ええと、ミュージシャンズ・ミュージシャンって、「王の中の王」みたいな?「男の中の男」みたいな。ミュージシャンの中でもひときわ凄いってこと?

マヌーヴァ:いやいや、そうではなくて一般の人にはあまり好かれてるわけではないけど、ミュージシャンが好んで敬意を持って聴く人ってことですな。

支:その通りです。ミュージシャンズ・ミュージシャンには、こんな特徴があります。

    • a. 一般の人にはそれほど受けないけれど、ミュージシャンには多大な影響を与える
      b. 演奏の技術が凄いが、曲が良いわけでもない
      c. ルックスがいまいちだったり、やらなくていいのに歌を歌ったりする
      d. 自らちょっとB級路線を歩みたがる
      e. またはレコード会社やレーベルが力を入れてくれなかった
      f. 一般の人が間違って買うと大体嫌になって中古屋さんに持ち込んでしまう
  • ハ:なんだか、とんでもない人たちのような気がして聴く前からゲンナリする!

    支:ははは、一般にはあんまり受け入れられない人たちばかりだからね。それでも中には上昇していって、売れるようになった人もいるけど。ではジャンル別に紹介していきましょう。


    <ブルース>

    マ:うわー、いきなりこれですかな。最近これが普通に買えるせいで、ブルースって何って思ってこれを手にしてしまうんですな。昔はアルバート・キングとかフレディ・キングとかB.B.キングとか三大キングから入門したわけなんですが。

    ハ:このジャケット、CD店でよく見るけど、なにこの音、わっかんないー!

    支:ロバート・ジョンソンはエリッククラプトンのクリームがカヴァーしたことで有名な、クロスロードという曲をやった人だけど、これはもう、演歌ってナニって思って浪曲を聴いてしまいました、見たいな衝撃だよね。ともあれ、彼をコピーできる人は中々いないし、その経歴もミステリアスで、以前へたくそだったのが悪魔と契約して、とつぜんデビューして吹き込んでささっと死んでしまった人らしいね。

    ハ:いやー!なにそれ、怖い。早く次行って!

    支:はい、次はプログレやEDMやテクノポップの人にとってのミュージシャンズ・ミュージシャンです。


    <プログレ・EDM・テクノ>

    ハ:嫌ー!ナニこの変ないびきみたいな、んああああああああって!

    マ:おお、カンはまさにいろんなそれ系の人に愛されてるグループですな。しかもこれは日本人の鈴木ダモ氏がいたときの一番輝いていたアルバムで。

    ハ:ええ、ボーカルって日本人なの?それにしてももっと普通の曲にできないわけ?プログレの美しいイメージが崩れちゃった!

    支:まあ、ミュージシャンズ・ミュージシャンだからねえ(にやにや)。よし次行こう!次は、R&Bスタイルのカッコいいロックだ!


    <R&Bスタイルのロック>

    ハ:ええーと。これなら全然聴けるけど?ちょっと物悲しいところがNGなの?うん、やってるのおじさんじゃん。おじさんでもステキよね。

    マ:このロイ・ブキャナンは自分のやりたいことのために、ローリングストーンズに誘われたのに、蹴ってしまったんですな。

    ハ:ええー?そんなもったいない!!こういうと悪いけど、声はいいけど歌はそれほどうまいわけじゃないし、曲はなんか暗いし・・・ギターは確かに凄いわね。ギターでストーンズに入ればよかったのに。

    支:まあ、ストーンズにこの人が入っちゃったら、ちょっと演奏に偏りすぎるバンドになったかもね。ロン・ウッドでよかったんだよ。「人生いろいろ」と小泉首相も言っていたし。では次行ってみよう。


    <パンク>

    ハ:ええー!ラモーンズって全然メジャーじゃないの?

    マ:確かに当時、セックスピストルズとかクラッシュの本格イギリス・パンク、あるいは同時期のDEVOやポリスの影に隠れて話題になりませんでしたな。

    支:ルックスもメタルみたいなのが良くなかったね。でも90年代のグリーン・デイのような雨後のたけのこのように出てきたソフトパンク勢にとってはラモーンズが神なんだな。曲調も同じだし。

    ハ:ロックンロール・ハイスクールとかいう映画に出てるのよ。その辺からカリスマ化したのかしら?そういえばアヴリル・ラヴィーンもこういうポップなパンクの土壌が元々なければ流行らなかったのかな?じゃあ、次行って!


    <ジャズ>

    支:次はジャズなんですね。

    ハ:エエー全然聴きやすくてかっこいい。ウェストコースト・ジャズっていうの?洗練されて軽快な・・・

    マ:このレスター・ヤングはウェスト・コーストジャズをやる人がこぞって聞いた人で、ウェストコーストジャズをやったわけではないんですな。その前の時代に活躍した人ですからな。

    ハ:ええ?なんだかアート・ペッパーとかそっくりだけど?

    支:まあ、そこがミュージシャンズ・ミュージシャンたる所以だね。サックスをやる人もピアノをやる人もジャズを聴き始めるとゼッタイこのアルバムにたどり着くなんだけど。今も手元に"Beggining Jazz Keyboard" (Noah Maerman, Alfred)という教則本があるけどここでもこれを聴けと薦められてるね。ジャズを習う人にとって、必聴の一枚なんだね。


    <フュージョン・ギター>

    ハ:うーん、これは!ジャズっていうか第二次大戦前のフランスの酒場のような感じ?でもこれハニーサックルローズって有名な曲じゃないの?バイオリンと何だか哀愁がただようハーモニーを重ねて。妙にギターがテケテケ早いし・・・

    支:ジャンゴ・ラインハルトはアル・ディ・メオラのようなフュージョンギタリストがものすごい敬愛している人なんだね。この時代にものすごい早弾きをしているんだけど、実はプロとしてスタートした後で、薬指と人差し指に重度のやけどを負う火事に遭ったんだけどもその障害を克服してこんな凄い演奏をしているんだね。コードの押さえ方なんかはそのせいで独特だと思うね。

    マ:うむ、すごいですなあ。そういえばディ・メオラはやっぱりラテン系の曲を好んで作曲してましたから、その辺もこの人の影響なんでしょうなあ。彼がいなければディメオラなく、ディメオラなければイングヴェイ・マルムスティーンのような早弾きメタルギタリストも出てこなかったわけで。

    ハ:なんだか、ミュージシャンズ・ミュージシャンって世代を超えてすごい影響力があるのね!

    支:そうなんだね。楽器を弾く人を何時の時代でも惹きつける・・・それがミュージシャンズ・ミュージシャンだね。ではいよいよこれで最後だ。


    <エレキギター全般>

    ハ:ええー、なに?すごい美形で、ギターもかっこいい!何でミュージシャンズ・ミュージシャンなの・・・って歌が・・・

    マ:このエリック・ジョンソンの歌はカラオケレベルというか、趣味レベルですな。声質はキレイですが・・・

    支:まあ、凄いギタリストってなかなか凄いボーカルと出会えなかったりするよね。ジョー・サトリアーニもボーカルに縁がなくて孤独だったけど、今はサミー・ヘイガーと幸せにやっているし。でもこのエリック・ジョンソンも自分で歌わないで素晴らしいボーカルをちゃんと探せばもっとビックになったのでは。

    マ:時の運というか、なあに、かえってコアなギターファンがつくから、演奏家寿命は伸びるかもしれませんな。

    ハ:ああー、なんだかドキドキはらはらな特集だった!でもメジャーじゃないからって、聴きたくないっていうのは間違ってるのが凄いよく分かった。

    支:そうでしょう、そうでしょう。では読者の皆さんもあなただけのミュージシャンズ・ミュージシャンをぜひ探してみてくださいね!



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