ハノーヴァー・マヌーヴァー
☆☆お知らせ☆☆ 記事をお読みくださりありがとうございます。サーバー移転しました。これからの新記事はWordPressを使って書いていく予定です。ご利用の皆様に不便がないよう、スムーズにリンクや案内をつなげていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。週二回程度更新していく予定です。-

世界一速いギタリストは誰だ~ジャズ・フュージョン編 104号

2016/2/12 104号

ジャズならスタンリー・ジョーダン、フュージョンならショーン・レーン

ハノーヴァ:以前男性ボーカルで一番高い声が出るのは誰だっていう特集をしたじゃない(参考 男性ボーカルで一番声が高いのは誰か)?東京オリンピックの準備も進んでいることだし、一番何とかだ!っていうのは面白いと思うのね。

マヌーヴァ:まあ、音楽は競技じゃないですからなあ。

支配人:でもギター小僧なんかは、比較が好きだよね、あの人はあの人より何々だっていう感じで。競技じゃないけど比較することで感性がどんどん豊かになるという面は無いわけでもないね。

ハ:それそれー!一番何とかって、やっぱり価値があると思うなー。

マ:じゃあ、やっぱりギター小僧の視点で、一番速く弾けるギタリストでも紹介しますかな。ただ、速いと言ってもギターの場合いろんな速さがあるわけで。

支:ああ、そうそう。ピックでごりごり速く弾くのもあれば、その他タッピングとかスウィープとかいろいろなテクで音を出すのもあるから。でもまあ普通、音の数をできるだけ多く小節内に詰め込めばすべて良しみたいな。

ハ:それそれ、その無茶振りがイイ!

マ:ただ速い人を紹介してもつまらないですから、あんまりそういう目で普段は見られないジャズ・フュージョン編で行きますかな。

支:じゃあ、ジャズのほうの元祖はこの間ミュージシャンズ・ミュージシャン特集で(参考 100号達成記念特集 ミュージシャンズ・ミュージシャン(Musician's Musician)を聴け! 101号 )紹介したジャンゴ・ラインハルトが元祖だよね。指二本を損傷しているのに謎の速弾きをガンガン決めるという。しかも1930年代に。

マ:ジャズは速く弾くというのはあまり美徳ではないですからその後速さを追及する人はいませんでしたが、60年代のパット・マルティーノは速いですなあ。ヘタなロックギタリストよりも恐ろしく速い。

支:火の玉パットだからね。彼は全盛期に記憶障害になったにもかからず、見事なカムバックを見せるという奇跡の人でもあるね。その後70年代はフュージョンになるけど、やっぱりアル・ディ・メオラを抜きにしては語れないよね。この人がいなければ70年中盤からのメタルギタリストは出てこなかったんじゃないかな。

ハ:なにこれ、「スペイン高速悪魔との死闘」ってすごいタイトル!フュージョンって、さわやかさと、ほんのりエスニック風の軽やかさが売りなんじゃないの?

マ:その曲は、ジャンルに関わらず、速く弾きたい男の子達は当時みんな鬼のようにコピーしてそして挫折して燃え尽きたんですなあ。

支:それも90年代にショーン・レーンという天才が出て、あっさりフュージョン・ギター最速の地位を奪ったんだねえ。残念ながらこの方は若いのに難病で亡くなってしまったけど。

ハ:、こういうと何だけど、ここまで速いとナニを弾いているか、ガチャガチャして聞き取れない!ソロも周りからはずれてるんじゃないの!!

マ:それはありますなあ、トライトーンというちょっと狂ったようなスケールを多用した人ですし。後ジャズの世界では80年中盤にブルーノートからデビューしたスタンリー・ジョーダンですな。タッピングを駆使していろいろやるわけですが、なんか彼もごちゃごちゃしてよう分からんですたい。

支:あんまり速すぎるとせっかくの音楽心が失われてしまっているかもしれないってことだね。でもジャズ最速はスタンリー・ジョーダンで、フュージョンはショーン・レーンということで決まりかな。




<<次の記事を読む >>一つ前の記事に戻る