新人なのにとても懐かしいAla.Ni 114号
2016/2/23 114号
新人で新曲なのに映画音楽のような懐かしさを感じる
さすがに2010年代も後半に入ってやっと音楽業界も吹っ切れてきたのか、古いジャズの使い回しとか、掃いて捨てるようなR & Bとかどうでもいい路線はすっぱり捨てて新しいことに挑戦する人が出てきました。
その名もAla.Ni。少し前ならゼッタイ古いジャズピアノを弾かされながら歌うか、R&Bで腰をくねくね振っていたような美貌です。
ところが彼女の曲、聴いてびっくり、どれもこれも1930年代のようなどこかでゼッタイ聴いたような懐かしさを振りまく、シャンソン風、映画音楽風なのです。
あくまで、「風」であって、録音や歌い回しなど非常に新しいのです。
それでもどの曲も、あれ?これってスタンダードかな、あるいはコールポーターの曲だったかな、と思わせるほど美しく、完成しています。やっと音楽性に回帰してくれて、これから商業音楽もまた楽しくなっていくのかもしれません。