ジャズピアニスト列伝その8 ホレス・シルヴァー 189号
2017/05/15
黒くて軽いタッチのファンキーなピアニスト
支配人:うれしいことに「ジャズピアニスト列伝」とグーグル検索で打つと、すごい上位に検索されるようになりました。これも読者の皆様のおかげです。
マヌーヴァ:それはうれしいですな。毎日書いている甲斐がありますな。
支:で、まあ、今日はなんとなくあの人なんではないかという予感なんだけど。
マ:そうですな、ワタクシもあの人ではないかという気がしてならないのですが。
支:じゃあ、いっせいのせ!で見せ合おうか。いっせいの
マ:せ!
支:せ!ああーやっぱり(笑)。ホレス・シルヴァーだよね。
マ:しかし違うアルバムを選びましたな。どうしてBlowin' the Blues Awayのほうを選んだんですかな。
支:これはちょっと理由があって、ホレスシルヴァーはファンキーだと良くいうでしょう。ジャズでのファンキーって結局は16ビートや8ビートで演奏するってことなんだけど、この59年のアルバムはまだそういう概念が無くて、まじめにジャズのビートで弾いているところがなんか珍しいかな。それでも黒くて軽やかな彼のピアノは独特だし。あとトランペットのブルーミッチェルもぜひ聞いて欲しいね。
マ:ブルーミッチェルと言えば、実に多くのセッションをこなして、しかもレイチャールズのツアーに出ていたりした多彩な人ですな。リーダー作も多いですし。
支:マヌーヴァさんのはあまり有名なアルバムではないよね。新しいし。
マ:そうですな、93年のアルバムですが、何と彼はつい最近の2014年まで存命だったんですな。それで世の中が浮かれている90年代にファンキー路線の持ち味を時代に合わせたアレンジで仕上げていて、非常に柔軟なところが面白いと思うわけですな。
支:確かに90年代になるともう古典の復興みたいなのが当たり前になって、新しいものにチャレンジしなくなった人も多いのに、自分の路線を明確に出していてすごい人だよね。2曲目歌が入っているDufus Rufusなんかロックファンも楽しめそうなかっこよさだし。ファンとしては50年代からアルバムがずっと連続しているし、聞き応えがあるアーチストの一人なんじゃないかな。