90年代の名盤20枚特集 その16 K, Kula Shaker 210号
2017/06/07
ジミヘンの再来のようなオールドハードロックを忠実にリスペクトした一枚
マヌーヴァ:あと五枚しかもう紹介できないですな!どうしましょうかな。
ハノーヴァ:ほら、ニルヴァーナもそうだけど、90年代のミュージシャンて60年や70年のロックをリスペクトしていたでしょう。あれの中で一番、60年代の再来だみたいなバンドってないの。
マヌーヴァ:おお、ありますぞ。ワタクシ的にはこれが一番ですな。
ハ:知ってる知ってる。クーラシェイカーのKね。クリスピン・ミルズ君がきゅーんとくるのよね。
マ:ルックスは美男で甘い顔かもしれませんが、出てくる音はもしジミヘンが生まれ変わったらこんな音楽をやるんじゃないか、という。まさにジミヘンの再来ですがな。
ハ:この、ジミヘンのESPのジャケットのオマージュみたいなジャケットだけじゃなくて、曲全体に漂うインド臭も60年代よね~。
マ:そうですな、60年代にビートルズもストーンズもあこがれたインド音楽とロックの融合。それが見事に完成した感じがありますな。しかもテクノとかではなく、本当にオールドハードロックのノリで溶け込んで。
ハ:でもリズムとかやっぱり90年なのね。グランジっていうか、ファンクっぽいというか。オールドハードロックのどどどずんずんっていうんじゃなくて、ズンダダッタみたいに跳ねるのよね。
マ:まあ、ジミヘンもファンクっぽいノリでしたからな。ジミヘンの進化形と思えば感慨深いですな。声が似ていないのが残念ですな。それから日本では結構早くから何度も来日してウケていましたが本国では今一つだったみたいですなあ。時代が早すぎたのか、テクノやEDMばかり目が行ったのか。とにかく聞いて楽しい、チープな物まねでないオールドロックンロールの後継者なのは間違いないですな。
支配人:え、これ僕がやろうと思っていたのにやられちゃったよ!
マ:なんですかな、今頃出てきて。じゃあ、クーラ・シェイカーはイギリスのバンドですから、次回アメリカのものでオールドハードロックを継承したグループを紹介してくださいな。